昆虫食。
字の通り昆虫を食べるということ。英語で言うとedible insect
人間は雑食動物だからお肉も魚も野菜も食べる。
だから昆虫も雑食の一部のはず。
草食系男子と肉食系男子がいるんだから、昆虫食系男子がいてもいいはず。
昆虫食の重要性が高まっている中で、今後、昆虫たちと私たちがどのように付き合っていくべきかについて考えてみる。
①なぜ人は昆虫を怖がるのか?
②昆虫を食べるメリット
③実際に昆虫を食べてみた感想とこれから
①なぜ人は昆虫を怖がるのか?食べないのか?
人間の体より圧倒的に小さい虫に対して、ギャーギャーと叫び殺虫剤を連射する光景。
そもそも人はなんで虫に対してあそこまで拒否反応を示すのでしょうか?
人は「馴染みがないもの」「予想ができないもの」「自分と形が異なるもの」に対して防衛本能から怖いという感情を持ちます。
牛とか豚、鳥は形は人と違えど基本的には目・鼻・口・耳・手・足があり、体毛もあり、何か奇怪な動きをするわけでもなく、人間の生活に馴染んでいます。
一方で昆虫というと、予想のできない突発的な動きや、無数の手?足?や、甲羅のような殻など人が怖がる要素を持ち合わせています。
だから、人はあんなに小さい昆虫に文明の利器をフル活用して戦うのです。食べ物としてみなせないのです。
そう思うと魚だって人間とはかけ離れた生き物ですがあれはOKなんですよね。
なぜかって、小さいころから食べ続けているから。
子どもは恐怖というリミッターがまだまだ弱いから何でも口に入れます。幼少期から虫を食べていれば大人になっても「今日のおなかは虫の気分!」なんていう日常会話ができるかもしれません。
だから思い込みって本当に大切。
生ガキや生の魚を食べるなんて考えられなかった時代もあるけど、今じゃ普通。一回だけ、虫を食べ物としてトライしてみるのもいいかもしれません。
えっ、ちょっと待って、美味しいってなるかも。
②昆虫食が優れている点
栄養化が高いという話はよく聞きますが、それ以外にもなるほど!という優位ポイントを紹介します。
1:食べたものがほとんど栄養になる
家畜の優位性を図る尺度として、餌となる飼料をどれだけ栄養に変換できるかを表す飼料変換率(FCR)という考えがあります。
1キロ太るために2キロの餌が必要であればFCR比率は2:1になります。
これが昆虫は牛・豚・鳥よりも優れています。
理由は簡単で全て食べることが出来るから。牛・豚・鳥で食べれる個所はお肉の部分だけで骨や内臓などは捨てちゃうけど、虫は基本的に全て食べることが出来るので飼料変換率が高い家畜となります。
2:飼育が簡単
どうしても、家畜を飼育するのには広大な敷地が必要となります。魚の養殖だって大きな生け簀が必要になります。
一方で昆虫は密集していても問題なく、強みとして上に重ねていっても問題ありません。横に広げるのではなく上に積み上げて場所を選ばない飼育が可能です。高層ビルで昆虫の飼育をする未来がこれからの日本、世界であるかもしれません。
③実際に昆虫を食べてみた感想とこれから
乾燥させたフタホシコオロギとカイコを食べてみた。
フタホシコオロギは土っぽいエビの味、カイコはカシューナッツの味がしました。
初めてのキスはたばこ味ってくらい印象深く、感慨深いfirst biteになりました。
昆虫の姿食いはやっぱり勇気がいりますね。命を食ってるって感じがすごいです。でも、そもそも他の動物は食べるときは加工されているわけで牛・豚・鳥と同じように虫も形が分からなければあまり気になりません。
コオロギの粉末が練りこまれたパスタは言われなければ全く分からなかったし、コオロギで出汁をとったスープは魚介系の風味に近く美味しいらしいです。東京や大阪といった都市部にはすでに美味しい虫料理を出すお店もいくつかあります。
最近では無印良品からもコオロギせんべいも発売されて、昆虫愛好家にとどまらず少しずつ私たちの生活に身近なものとなっています。通販でも昆虫のプロテインバーやチョコレート、ふりかけなど様々な形で販売が始まっています。
そんなこんなでだんだんと生活に昆虫食が馴染んで、50年後の近い未来は「さ!今日は大量にバッタが取れたから揚げ物にしようか!」とか「サラダにトッピングでアリの卵お願いします」とか言ってるかもしれません。