なぜ、イケメン・美女は人生『イージーモード』と言われることが多いのか。なぜ、東京大学を卒業した人は万能だと思われるのか。
成功する人は『本当に実力があるタイプ』と『実力が高いように錯覚させる能力が高い』タイプに分けられる。その人の本質を見抜いて評価しているという人ほど、錯覚させられている人が多い。
ふろむださんの著、『人生は、運よりも実力よりも【勘違いさせる力】で決まっている』を読んで人生を少しでも良い方向にもっていくために何が必要かについてまとめました。
なぜ、美人・イケメンはイージーモードなのか?
色々な場面で容姿が良い人はそうでない人よりも優遇されることが多い。特に社会人になるとその違いは顕著に表れる場面が多い。
みんな、美人・イケメンが好きだから生物学的に当たり前でしょ!
という意見があるかもしれないが、ここで言いたいのは本来、能力や将来性などが評価されるべき採用面接や社内の人事評価などで面接官や上司が「美人・イケメン=仕事ができる」という錯覚に無意識のうちに陥って過大評価している場合もあると言いたいわけ。
ミスコンやイケメンコンテストは評価軸が「容姿」だから、美人・イケメンが強いのは当たり前。でも社会においては基本的には「能力」が評価されるべき。でも、なんか容姿がいいだけで仕事もできるというフィルターが最初からかかっていて、その人が言うことに説得力がある。
多分、面接官に聞いたら「私は顔で判断しません。中身100%です。」と言い切るかと思いますが、多くの場合は美人・イケメンという看板を持っている人は本来のSPEC以上に自分のあらゆる能力を大きなものに錯覚させることが出来て、それに惑わされている面接官は多いと思います。
「実力がある」から良い、ポジションを手に入れられるのではなく。「実力があると周囲が錯覚する」から、よいポジションを手に入れられるという部分が多いのだ。
出典:ふろむだ著、『人生は、運よりも実力よりも【勘違いさせる力】で決まっている』P20
そこから成功への連鎖は始まって、「容姿が良い」⇒「仕事できそう」⇒「責任ある仕事を任せる+手厚いサポート」⇒「責任重大な仕事を手厚いサポートもあり成功」⇒「本当に仕事力UP」⇒「昇進」⇒「仕事できそう」⇒「責任ある仕事・・・・」と本当に見せかけではない実力をイケメン・美女はつけていく。
逆をいうと、美女・イケメンは「仕事ができる」という錯覚を与えている分、失敗した時のギャップも大きくありそうかなとも本を読みながら思いました。(笑)
錯覚力を高めるのが成功へのカギ
前述でも述べたように、美女とイケメンは「なんでもできそう」と人に思わせる錯覚力を生まれつき持っていて人生イージーモードになりやすい傾向がある。(もちろん実力も元々めっちゃある人はいる)
要するに人に錯覚を起こさせる要因をたくさん身に着けておくことが人生の成功率を上げられるということ。例えば「学歴」や「数値で判断できるもの」が分かりやすい錯覚資産となる。
「東京大学卒業してます」「年収1000万です」「フォロワー数100万人」
こんなこと言われると、初対面でその人の中身や今までも全く知らなくても「あっ、この人すごい人だ!」て思いますよね。その時点である種の思考の錯覚に陥っているといえます。多分、こういった錯覚資産を持っている人が発する言葉って疑うことなく信用します。
こういった、思考の錯覚を心理学では「ハロー効果」と言います。
こういった、錯覚資産を身に着けちゃえば確変モードに入ってどんどん良い話などが舞い込んで、より強固な錯覚資産を蓄えていきます。(語弊があるといけませんが、本当に良いものが生み出されている場合もたくさんあります)
ふろむださんの本の中にドンピシャな言葉があるので紹介します。
よく「失敗は成功の母」などと言われるが、実際には、成功のほうが、はるかに成功の母だ。次の成功をどんどん生んでくれる。なぜなら、ユーザーも、投資家も、エンジニアも、メディアも、「成功は、運ではなく、実力によるものだ」と錯覚するからだ。錯覚が成功スパイラルを作り出すのだ。
出典:ふろむだ著、『人生は、運よりも実力よりも【勘違いさせる力】で決まっている』P70
しかし布団でただ寝てればこの錯覚が生む成功のスパイラルが生まれるわけはなく、最初の一発目は自分で生み出さなくてはならない。
そのためには、思考の錯覚を起こさせやすい、ハロー効果の強いことに対して積極的に広くチャレンジしていく必要がある。有名大学を卒業する・分かりやすく数字に反映されることを頑張る。夢がない言葉かもしれませんが、こういったことが始まりで、夢のある仕事や依頼に繋がっていきます。
思考の錯覚「ハロー効果」を知ると人生得
ハロー効果の存在を知っていると以下の答えに繋がります。
「運も実力のうち。ではなく、運は運。だから、その運が少しでも自分に来るように頑張ろう」
学生の時は数字で評価されることがほとんどで、純度の高い実力評価です。イケメン・美女だからテストの点数がおまけされるわけはなくたとえブサイクでも点数で評価されます。
逆に社会人になると、逆転して思考の錯覚で色々と動いていくことが多いです。
だからこそ、本当にSPECがあるAさんでも、転職したら評価されなくなってしまったり、逆に今いる会社で評価されないBさんが転職したらめっちゃ評価されることもあります。
結局、Aさんは運が悪くて、Bさんは運が良かったんです。そして、Bさんは成功のスパイラルにのってどんどん上に行きます。
日本人的な思考で、長く続ける美学的なことがありますが、長く続けたって運が悪ければずっとダメな場合もあります。すぐにやめて違うことにチャレンジして運が良ければ成功することもあります。
要するに、世の中思考の錯覚「ハロー効果」で成り立っていることが多いということが頭の中に少しでもあると、救われることがあるし、逆にどうすればよいのかといった選択肢が増えます。
だからこそ、色々な選択肢が用意されている今の時代、自身の大切な選択をする際にこれは思考の錯覚によるものなのか、本当に自分自身が望んでいるものなのかということを意識する必要が今後はあるかと思います。